子のとしに生るゝ人は一代の守本尊千手観音也。 此人前生にては黒帝の御子也。 北斗のとんらく星より白米壱石二斗と金子五貫目をうけ得て今世へ生る。前生にて死罪に行はるゝ人を助けたる功徳にて今生にて衣食に縁有。此人つねに閑静なる所に住事を好む。又子は損虫(そんちゅう)とて人より悪(にく)みをうくる事有。慎みてよし。夫婦の縁は初の縁はかわり後のえん定まるべし。子は四人ありて二人の力を得る也。 卅五よりまへは身上さまたげありて苦労多し。年よるほどゆたかに成べし。命は七十三か又は八十三にて終るべし。妙見は寿命を守り弥勒は智恵をさづけ勢至ぼさつは福徳をあたへ賜ふ。一代のうちよくよく信心すべし。 ○一説に曰く、子の年の生れは君子は位進み小人は財宝をたもつ。但し生れつき性急なり。廿九才にて禍あり慎めぱよし。
子の年生れの性格 ○長所
正直で愛嬌がある。几帳面で細かいことに気がつき無駄使いぜず貯蓄心に富む。
温厚に見えるが内心利己小心。人の批評を好み怒り易い。
人とのつき合いが長くつづきにくい。色気が深いために財をうしなうことが多い。晩年は比較的安泰。