未のとしに生るゝ人は一代の守本尊大日如来なり。此人は前生にて黄帝の御子也。北斗のぶきよく星より米一石二斗と金子五貫目をうけ得て此世へ生るゝ也。此人は前生にて物の命を多く断しゆゑ其むくひにて今生に子の縁うすし。されぱ今生にて物の命を助け神仏を祈り養子をしてよし。二十六卅六にて財を得四十を過て身上たゝる事あり。五十すぎて仕合なほる。何れ一生の内衣食に事を欠ず。六十三にて命危し。命は七十一にて終るべし。阿弥陀如来は寿命を守玉ふ。魔利支天は福徳をあたへ賜ふ。観音は智恵を授賜ふ。一代の内よくよく信心してよし。 ○一説に曰く、未のとしの生れは若き時は財禄さだまらず驚き怕るゝ事あり。卅十八才を過て妻縁定まり諸事心の儘になるべし。此人天性智恵深く人の為になる生れ也。
未の年生れの性格 ○長所
気品よし、哀れ深い、従順型、一芸一能に秀でて人に好かれる。
内気。多情、執着心強く強く愚痴が多い、他人の言に迷い易い。
ややもすれば厭世的になりがち。生活には不自由なし、中年は愛情で苦しむ、晩年よし。